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迷走の末に連載終了した「干支戦士チアラット」

 以前に取り上げたwebコミック「干支戦士チアラット」(作者:中川ホメオパシー)は、先月末(9/28)に50回で連載終了しましたが、正直な感想として中盤以降は相当な迷走というかグダグダぶりが目立ちました。47話で突然に話が大転回、というより完全に壊れ、これは作者がやる気をなくしたなと思っていたら、49話でいきなり「次回が最終回」を宣言し、伏線その他をほぼ完全に投げ捨てての強引な最終回となりました。最終回自体は大団円というか、それまでの敵だったシャノワールと干支戦士が共闘してラスボスを倒してめでたしめでたし、という展開でしたが、干支戦士なのに子・丑・寅・未・酉・卯・戌の7名しか揃わず、一方敵幹部もシャノワール親衛隊がS4と言いながら3人目までしか登場しないで、しかも3人目の水のヒマラヤンはいつの間にか登場しなくなったり、と明らかに打切り漫画的な終わり方です。もちろん商業誌上の連載とは異なり編集部による強引な打ち切りはないでしょうからこの終了は作者自身の意思によるもので、さらに言えば、中川ホメオパシー氏はこれまでもこの種の投げだし終了の常習者のようです。

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シナのルーレット (ファスビンダー監督:ドイツ・フランス合作映画)

 ドイツの映画監督ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーによる、1976年制作の心理サスペンス劇です。裕福で双方がキャリアを持つ一見すると理想的な夫妻ゲアハルトとアリアーネですが、相手が出張の隙に愛人と一緒に郊外の別荘で過ごしに行って四人が鉢合わせ、という気まずい状況に。実はこれが片足に障害のある一人娘アンジェラの策略で、彼女もまた家庭教師のトラウニッツと一緒に別荘に現れ、さらに別荘の管理人母子であるカーストとガブリエルを加えた八人で心理ゲーム「シナのルーレット」を行う事を提案する、という粗筋のこの映画の見どころは、ゲームが進むにつれて登場人物たちの隠されていた感情が明らかにされていくその怖さです。
以下は映画の内容のネタバレです。

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魔装番長バンガイスト

 以前に紹介した干支天使チアラット, 本田鹿の子の本棚に続き、これもまたLEED Cafeの掲載漫画です。作者の霧隠サブロー氏の自己紹介の「メキシコ出身」というのは冗談でしょうが、同じLEED Cafeに掲載されている「ピーヨ」の作者と兄妹というのはおそらく本当のようで、実際この作品のいくつかの場面にピーヨがの姿が確認できますし、逆に「ピーヨ」にもこちらの登場人物が何人か出張しています。

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オレンジ党、最後の歌 (天沢退二郎 著:復刊ドットコム)

 オレンジ党シリーズの最終巻で、三部作が書かれた1980年代からかなり時代を経た2011年に出版されています。この「一旦は完結していると思われていた三部作に、ずっと後に四作目が書かれる」というのは、ル・グィンの「アースシー三部作」と全く同じ経緯で、偶然とは思えない何かを感じます。そしてまた、東日本大震災とそれによる原発事故の影響が明らかにみられるこの作品は、かなり癖があるオレンジ党シリーズの中でも最も政治的主張が強く感じられる「問題作」であり、読者によって好き嫌いが相当に分かれるのではないでしょうか。少なくともはっきりと見えるのは、ここ十年程度の間に特に顕著になってきた日本における一連の政治的・社会的状況に対する著者の強い危機感です。

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ラ・レヘンタ (クラリン 著:白水社)

 スペイン北部に位置するアストゥリアス州の州都オビエドを旅行したときに、大聖堂前の広場の一角に立つかなり目立つ貴婦人の銅像を見ました。
La Regenta
気になって帰国後に調べてみて、この銅像は1884-85に出版されたオビエド(作中ではベツスタ)を舞台とする小説"La Regenta"のヒロインのものであると知り、さっそく図書館で借りてみました。ほぼ800ページある分厚い単行本で、おそらくこのような機会がなければ手に取る事はなかった作品なのですが、読んでみるとなるほど非常な傑作小説で、このような形で知ることができて運が良かったと思います。Wikipediaのスペイン語ページに書かれている「ドン・キホーテ以降のスペイン文学における最も重要な作品」という形容も大げさではないのでは。なお「クラリン」(ラッパの意味)は、オビエド大学の法学教授を務める傍ら文筆活動を行っていた著者Leopoldo Alasのペンネームであり、代表作とされるこの小説以外にも舌鋒鋭い文芸評論や短編小説で知られています。

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