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「確信犯」という言葉

 日本語の乱れや変化という話になると、必ず具体例として登場するのが「確信犯」という言葉です。元々の意味は「政治的・宗教的などの信念に基づいて正しいと信じてなされる行為(その行為を行う人)」であり、一方でもはや大部分の人が「悪い事だとわかっていながらなされる行為(その行為を行う人)」という意味で使っており、間違って使われているあるいは意味が変化しているという訳ですが、実際の所この両方の意味は本当に異なるものなのでしょうか?
 後の解釈において、「悪い事だと判っている」というのは、どの視点から見て「悪い事」なのかが問題で、例えば明確に違法行為であるという点で「悪い事」であっても、行為者の心の中で悪いと思っていなければそれは前の解釈での「確信犯」ではないでしょうか。その根拠が明確な宗教的なものではなく、例えばサイコパス的な人物が「自分は凡人の法には縛られない特別な人間だから、この行為は自分には許される」と確信して行う悪事も、正に「信念に基づいて正しいと信じてなされる行為」に当たるように思えます。さらに言えば、平凡な人間が信号無視をする場合も、心の中では「この信号を無視しても何も問題が起きないのだから、無視する事は許される」と自己の行為を正当化しているはずで、これも信念に基づいて正しい(少なくとも間違っていない)と信じて行う行為ではないでしょうか?私の感覚では、本当に「悪い事だとわかっていて」ある行為を行う人間は存在しないように思います。
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テーマ:雑記 - ジャンル:学問・文化・芸術

バッティングと(ダブル)ブッキング

 ネットの投稿欄や掲示板等でときどき、間違った意味で「ブッキング」という言葉を使っている書き込みがあります。どういう訳かしばしばそのような書き込みに限って「ブッキング」を連呼しているので読んでいていらつくのですが、考えてみると実際の会話でこの間違いをしている人に、私自身は会った事がありません。今回これに関して少し調べているうちに、私自身も別の勘違いをしていた事を知りました。
 まずネットで検索してみると、この間違いは「ダブルブッキング」の「ダブル」を間違って省略したものとしている解説が見られますが、私にはそれはちょっと信じられません。ダブルを省略したら意味が通らないですし、そもそもこの手の間違いをしている書き込み主は「ダブルブッキング」という言葉自体を知らないでしょう。それよりも「バッティング」という言葉のつもりで「ブッキング」と書いているという説の方がはるかに自然です。しかしさらに考えてみると、「バッティング」と「ダブルブッキング」もまた意味が違っていて、本来は使い分けられるべき言葉です。
 「バッティング」の主体は二つ(以上)の約束等であるのに対し、「ダブルブッキング」の主体はその二つの約束を交わした人物の方です。具体的な例で言えば、恋人からの一日デートのお誘いの日が、それ以前に友人と遊びに行く約束をしていた同じ日にぶつかったという状態が「バッティング」であり、この両立しない約束をどちらも断らずに放置しておくのが「ダブルブッキング」という訳です。「バッティング」自体はその人物に責任はなく、またどちらかを断ればとりあえず問題は回避されるのに対し、「ダブルブッキング」は悪意あるいは優柔不断による怠慢の結果であり、ネット上の相談投稿等で相手を罵っているのは多くの場合こちらです。

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邦題の良し悪し

日本で放送されているSTやB5の各話には、原題とは別に邦題がつけられていますが、一般的にかなり評判が悪いようです。確かに「○○の××星人」タイプの邦題は見ている方が恥ずかしいので止めて欲しいと思いますし、似たような邦題の話が多くて、区別がつかない事もあります。また、邦題を見た瞬間に最後の落ちが判ってしまう「ネタバレ邦題」も非難の的になっています。
しかし私は、最近の映画で普通になってしまった、原題そのままのカタカナ「邦題」には反対です。苦心してせっかくつけた邦題をボロクソに言われるくらいならいっそ原題そのままの方が、という気持ちからなのでしょうが、これは翻訳の仕事を放棄したようなもので、自らの存在意義を否定した翻訳家の自殺行為です。
一方で割と評価できるのは、シリーズで統一化された邦題です。例えば、Babylon5のTV-Movieシリーズは、「序章」「誕生」「遺物」「球体」「雌伏」と全て漢字二文字に統一されています。一つ一つを見ると、必ずしも適切ではない場合も有るのですが、全体として見れば確固たる意思が感じられて好感が持てます。
また個別に言うと、例えばST-TNGでは#24「時のはざまに」、#35「人間の条件」、#42「無限の大宇宙」、#68「孤独な放浪者」、#86「不実なる平和」、#141「運命の分かれ道」、#146「命のメッセージ」、#175-176「運命の分かれ道」あたりが割と良いと感じます。
しかしこうしてみると、「○○の××」タイプがやはり多いですね。日本語の構造上仕方ないのかな。

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