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NEO(地球接近小惑星)に関する昨年から今年にかけての話題

地球接近小惑星(NEO)は、観測網が整備されるに従ってその発見数が急増しており、特にここ数年はかなり先の未来の軌道計算が出来るようになったため、いずれ本当に地球に衝突するのでは、と話題になるNEOが目立つようになりました。そのほとんどは小惑星というより岩山程度の大きさとは言え、実際に衝突すればかなりの被害がでるのは確かです。
 そんなNEOに関する話題での最近のビッグニュースの一つが、やや旧聞とはなりますが2003年10月15日のHermesの再発見です。この小惑星が最初に観測されたのは1937年10月28日の事で、この直後の10月30日に、地球中心から75万km(月の距離の二倍)の距離まで地球に接近した後、見失われていました。小惑星の場合、大惑星に接近すればその軌道が変るため、特に短期の観測データしかないものは、地球接近後に見失われる事があるようです。直径1km程度のこの小惑星は、その後の軌道計算で将来さらに地球の近くを通過する可能性がある事が判り、大騒ぎになりました。例の、6500万年前にユカタン半島に衝突して恐竜絶滅の原因になったとされる小惑星は直径10kmクラスと言われているので、それよりは一桁小さいのですが、それでも衝突すれば未曾有の被害が出る事が予想されます。その後1990年代に、北海道での観測で一度その姿を捉えられていたのですが、再確認には至らなかった経緯があります。
 再発見されたHermesの軌道を、1937年の観測結果と連結した結果、1942年4月26日には63万kmまで地球に接近していた事が確認されました。また、1993年には750万kmの距離を通過していたようです。
 やはり2004年の話題ですが、Hermesよりはるかに小型ながら、それまでの地球接近距離の記録を更新する小惑星が、相次いで二つ発見されています。一つは2004FHで、2004年3月18日に地球中心から49000kmまで接近しました。また、2004FU162の方はさらに近く、3月31日に13000kmの所を通過しました。この距離は地球中心からのもので、最接近地点の南太平洋海水面からは、わずか6354kmの高度となります。前者の直径は2--30m, 後者は6m程度ですから、小惑星というより大きな岩ですが、対地速度は10km/s程度ありますから、大気圏で燃え尽きたり分解せずにそのまま衝突すれば、衝突地点の近くではそれなりの被害が出るでしょう。
 最後に、2004年に発見され、2029年に地球に衝突するのではと話題になった小惑星2004MN4の、精密な軌道計算の結果が公表されています。それによると、2029年4月13日にこの小惑星は地球中心から37000km, 地表から30700kmにまで接近します。その最接近時には、肉眼で観測可能な3等級の明るさになる事が予想されています。この小惑星は、上の二つより一回り大きい数百mクラスのようで、Apophis(アポフィス)と命名されています。
 以上三つの話題の出典は、天文年鑑の2005,2006年板です。

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