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近未来SFの中の宇宙開発のスピード

 現在スーパーチャンネルで再放送中のStarTrek TOSは、現在から40年前に作られた作品です。そのため、ドラマの設定での1970年代以降の歴史が現実のそれとは異なるのは当然ですが、コンピュータ関係では現実の進歩からの遅れが目立つのに対して、宇宙開発では逆に現実よりも遥かに進んでいます。これはStarTrekに限らず、多くのSF作品においても同様です。この宇宙開発進展の予想とのずれの原因は、予想の根拠となったアポロ計画が、後から考えるとかなり無理をしていた事に気が付かなかったためと思われます。
 アポロ計画は、ソビエト連邦に宇宙開発競争で後れを取ったアメリカが、その国家の威信を賭けた巨大プロジェクトでした。1960年代の中に人類を月に送る、という目的を実現するために湯水のように資金を投入しており、技術的にもかなりのリスクを犯していたものと想像されます。その結果幸運にも大きなトラブルなしに実現した月面有人探査を目の当たりにして、その裏面を知らないSF作家を含む一般人は、これが宇宙開発の通常スピードだと考え、いずれ近い将来に宇宙の大航海時代が幕を開けると想像しました。しかし現実の宇宙開発は遥かに困難なものでした。
 大航海時代だけでなく、地球上の探検では、その途中や現地で水や食料を初めとする必要物資を補給する事が出来ました。最も条件が過酷だと思われる初期の南極探検でも、少なくとも空気の心配は無用でしたし、燃料があれば水は無尽蔵に確保できました。また、行きに貯蔵庫を確保してゆくという手法も取る事が出来ます。しかし宇宙旅行では、全く条件が異なります。宇宙空間だけでなく地球以外の天体には呼吸できる大気がありませんから、旅行の全行程に必要な空気と水など全てを持ってゆかねばなりません。この差は旅行日程が長期に渡れば、決定的に大きいものになります。もちろんこの他に、重力の違い等の克服すべき問題は山積ですが、上に書いた物資補給の問題が最も重要で本質的な問題だと思われます。

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テーマ:星・宇宙 - ジャンル:学問・文化・芸術

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