誰がネロとパトラッシュを殺すのか -- 日本人が知らないフランダースの犬 (アン・ヴァン・ディーンデレン/ディディエ・ヴォルカールト編著:岩波書店)

 「フランダースの犬」はイギリスの女流作家ウィーダ(Ouida)によって1872年に書かれた短編小説ですが、恐らく多くの日本人はこの小説そのものではなく、1975年に放送されたアニメとして知っていると思います。実際、私自身今回紹介する本を読むまでは、ウィーダの名をまったく知りませんでした。なおウィーダは彼女のペンネームであり、本名はMarie Louise de la Raméeとの事です。彼女はその当時は非常に売れっ子の作家であり、イギリスだけでなく他のヨーロッパ諸国の上流階級とも派手に付き合っていたのですが、晩年は財産を失い1908年にイタリアのヴィアレッジョ近郊の村で孤独な死を迎えています。
 この本は、原作小説とハリウッドでの映画化、そして日本でのアニメそれぞれを比較して、特に日本でなぜ「フランダースの犬」が大々的に受け入れられ、それが現在のフランダース地方(ベルギー北部)にどのように影響したかを論じた学術研究書です。主著者のディーンデレンとヴォルカールトは共にフランダース人であり、この件に関するドキュメンタリー映画「パトラッシュ、フランダースの犬 -- メイド・イン・ジャパン」を作っています。

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