サルは大西洋を渡った -- 奇跡的な航海が生んだ進化史 (アラン・デケイロス著:みずず書房)

 ダーウインの逸話に登場するガラパゴス諸島のそれぞれの島での固有種進化がその例であるように、比較的相互の距離が近い陸地間では元々の生物種が別々の陸地に拡散し、お互いに個別に進化してやがて別々の種が生まれるというシナリオは、進化論が定説になって以降は普通に受け入れられてきました。特に問題となる生物種が長距離飛行可能な鳥などの場合は、お互いの距離がかなり離れていても移住が可能であり、その結果かなり離れた場所で同じ祖先種から進化した別種が進化する事も十分にあり得ると考えられます。一方で、空を飛んだり長距離を泳げない陸上動物はそれとは異なり、距離が近い島はともかく数百km離れた島には人為的手段を除けばたどり着く事が出来ないと考えられてきました。常識的に考えても、自分で船を造る事のできない人間以外の陸上動物が海を渡るには自力で泳ぎ切るか浮遊物に乗って偶然たどり着くしかなく、ある程度以上の餌や水が必要なサイズの陸上動物が長距離航海するのはほとんどあり得ないと考えられます。しかしながら「ほとんどあり得ない」というのは地質年代レベルの時間単位で考えたときには必ずしも真実ではなく、実際に過去にはそれが何度も起こっていたというのが、今回紹介する本の主張です。

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