Justice League #48-49 「ワイルド・カード」 (Wild Cards)
ワッチタワーでのホークガールとグリーンランタンの痴話喧嘩めいたやり取りから始まるこの話は、その二人の恋の成就で閉じられます。ホークガールの素顔も始めて拝め、感動的なシーンなのですが、次回の展開を考えると束の間の幸せとでもいうべきか、何とも複雑な思いです。しかし爆弾が爆発した後の愁嘆場はともかく、処理前の痴話喧嘩が全米に生中継されてしまったのは、ジョーカーに言われるまでもなくかなり恥ずかしいのでは?
今回はこの二人と、ジョーカーとハーリクインというもう一つのカップルとの対比が、隠れたポイントのような気もします。今回初登場のハーリクインは、元々アニメのオリジナルだったのが人気を呼んでコミックに逆導入されたキャラクターとの事ですが、「ジョーカーに一目ぼれした精神科医が、押しかけ女房というかストーカーをしている」という特異な性格付けであり、ジョーカーも彼女にかなり辟易しているという設定です。フラッシュアニメとして作られた"Gotham Girls"やコミックシリーズの"Harley & Ivy"では、彼女はこれも以前に一度登場したポイズンアイビーとコンビを組んでゴッサムシティで色々悪さを働くのですが、基本的に極めてボケたキャラでせっかくの計画をめちゃくちゃにする事が多く、それはこの話でも同様でした。しかも少なくとも"Gotham Girls"では、巨大な槌を持ち出して金庫を叩きまわったり(しかも失敗する)ボクシンググローブが出る拳銃?を振り回したりするシーンが目立ち、その点がジョーカーがホークガールを評した「棍棒で殴るしか能がない」という言葉と重なります。そう考えると、ジョーカーの言葉は、かなりうんざりする相棒であるハーリクインにも暗に向けられていたようにも思えてきます。もっとも正真正銘の「狂人」である彼の心中を理解しようとする事自体が無意味なのかもしれませんが。
ジョーカーの手駒として使われたロイヤルフラッシュギャングの、「政府によって管理された超能力を持つ子供たち」という設定は、日本の名作コミックの一つであるAKIRA」を連想させます。彼らを管理していた組織はここでは明らかにされませんが、もしかすると続編のJLUに登場する「カドムス」あるいはその前身組織なのでしょうか?また、捕らえられずに立ち去ったエースは恐らくJLUに再登場するのでしょうね。
考えてみると、今回のジョーカーの計画はこれまでの敵の中でも最悪なものと思えます。通常のヴィランの場合は、「世界支配」とか「金儲け」といった目標があるので全てを破壊しつくすといった事はあり得ず、実際結果的に世界を滅ぼしたサヴェッジは、その行為を激しく後悔してスーパーマンに過去の自分を阻止するように依頼しました。しかしジョーカーの場合は目的がない破壊や殺戮なので、それらよりもはるかに始末に悪いです。そういう意味では、常人のバットマンがリーグ最強なのと同様に、その敵役でやはり特殊な能力を持たないジョーカーこそが最強のヴィランなのかもしれません。
ジョーカーの手駒として使われたロイヤルフラッシュギャングの、「政府によって管理された超能力を持つ子供たち」という設定は、日本の名作コミックの一つであるAKIRA」を連想させます。彼らを管理していた組織はここでは明らかにされませんが、もしかすると続編のJLUに登場する「カドムス」あるいはその前身組織なのでしょうか?また、捕らえられずに立ち去ったエースは恐らくJLUに再登場するのでしょうね。
考えてみると、今回のジョーカーの計画はこれまでの敵の中でも最悪なものと思えます。通常のヴィランの場合は、「世界支配」とか「金儲け」といった目標があるので全てを破壊しつくすといった事はあり得ず、実際結果的に世界を滅ぼしたサヴェッジは、その行為を激しく後悔してスーパーマンに過去の自分を阻止するように依頼しました。しかしジョーカーの場合は目的がない破壊や殺戮なので、それらよりもはるかに始末に悪いです。そういう意味では、常人のバットマンがリーグ最強なのと同様に、その敵役でやはり特殊な能力を持たないジョーカーこそが最強のヴィランなのかもしれません。
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