Justice League #50-52 「決別の時」 (Starcrossed)

 幾つかのサイトの記述によって、ホークガールの裏切りとこの結末について事前に知識を得ていたものの、やはり実際に映像で観るのはショックで、特にホークガールファンとしてはつらいものがありました。果たして彼女に関するこの設定は、シリーズ当初から密かに決められていたのでしょうか、それとも途中からの設定変更があったのでしょうか?
 ゴーダニアンの攻撃を撃退したと見せかけて味方のふりをする、というサナガー側の計略は、Babylon5において(劇中では明示されなかった)セントーリによるナーンの植民地化の経緯と同様のものです。ゴーダニアン母星への侵攻路を確保するために地球を犠牲にしてハイパースペースバイパスを作るという計画は、もちろん地球側からみれば決して許せないものですが、サナガーを一方的に悪だと決めつけられるかは疑問です。「坂の上の雲」において、司馬遼太郎は「日本による朝鮮侵略はロシアからの日本への脅威に対抗するために止むをえないものであり、たまたまそのために必要な場所として朝鮮半島が位置していただけである」としていますが、この論理を認めるなら、「速やかなゴーダニアン母星攻撃をしなければ彼らによってサナガーは滅亡するという状況において、地球はその攻撃の足場として犠牲となる事が必要だった」というフロの論理も認めざるを得ない事になります。
 ホークガールは地球を犠牲にするという計画を知らされておらず、自分の「裏切り」はあくまで地球を守るためだと思っていたと弁解していますが、そうなると彼女が五年前に地球にスパイに来て、Justice Leagueについて探っていた理由の説明が付けにくく、疑問が残ります。ただ、Part3でのフロに対する彼女の憤りは本物のように見えるので、例えば「彼女が地球に派遣された当初は、場合によっては地球を犠牲にする事もやむなし、という事を聞かされていたが、その後の彼女からの報告によってその計画は立ち消えになった(と少なくとも彼女は聞かされていた。)しかし実際には計画は残っていて、ゴーダニアンの攻勢を受けて彼女の知らぬままに計画が再進行していた」といった解釈が妥当かもしれません。また、そもそもJustice League自体が彼女が地球に来る前には存在しなかった訳で、それを探るという目的自体が変なのですが、これはもしかすると、サナガー側が歴代のJustice Leagueを混同していたのでしょうか?
 ホークガールの裏切りにワンダーウーマンが最も激怒していたのは、一つには両者が元々馬が合わなかったという理由もあるでしょうが、サナガー軍の指示に従うように地球の指導部を説得したのが彼女だったので、恥をかかされたという点も大きかったように思います。この二人の仲の悪さは続編のJustice League Unlimetedにも引きずる設定のようです。しかし牢獄からの脱出時や最後の母船内部での彼女の戦いぶりは、これまでとは違う切れっぷりを感じました。
 小ネタでは、バットケイブでの戦いで、バットマンが記念に飾っていた旧敵関係のアイテムが登場しているのが面白い所です。すぐに分かったのはMr.フリーズの冷凍銃ですが、二人ほど下敷きになった巨大なメダルはなんでしょうか?また、「サナガー星人の心が読めない」という設定が、「悪夢」においてホークガールの夢の中にジョンジョーンズが入れなかった理由では、という指摘はなるほどと思いました。
 台詞関係で面白かったのは、ランタンとフロ・タラクの両者が、「あんな女(ホークガール)を愛してしまった自分が許せない」と同じ言葉を発している所です。この種の対照的な立場の人物が同じあるいは似た事を言うシーンというのは、特にアメリカ映画やアニメでしばしばみられるように思います。それからこれは翻訳の問題になりますが、サナガリアンをサナガー星人と訳すなら、ゴーダニアンも「ゴーダン星人」と訳すべきでは?

 ネット上で続編のJustice League Unlimitedを観る事が出来るようなので、可能な範囲で続編に関しても記事を書いていこうと考えています。ただ、正直なところ英語は苦手で、特に聞き取りには全く自信がないので、かなりトンチンカンな内容になってしまうかもしれませんが、ご容赦ください。
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バットケイブの巨大コインはトゥーフェイスのコインです。前作の「バットマン」にも何回か出てきます。
それと、壊されるギャング人形はスカーフェイスです。両者とも二重人格のヴィランで、より良き世界にも出てきます。

No title

なるほど、だからフラッシュのあの台詞につながった訳ですね。トゥーフェイスが「より良き世界」の病院に居たのは気がつきましたが、彼のコインというのは、あんなに巨大なものだったんですか。

No title

急ぎの用があるので、コインだけ。

>双面の巨大コイン
 彼のコインは、行動判定に用いる硬貨のほかに、武器として引っ張り出してくる巨大コインが存在します。あれでバットマン(とロビン)を押しつぶすわけですね。このラインのファーストシリーズBatman:animated seriesで彼がバットマン相手に使ってきた覚えがあります。時系列的には、バットマン→スーパーマン(バットマンと同時期)→ジャスティスリーグ→アンリミテッド→バットマン・ビヨンドになっています。五十年後のビヨンドでもあのコインに押しつぶされる侵入者がいましたね。

>アンリミテッド(続編)
 字幕ないとキツイ、マジで(苦笑)。

私もホークガールのファンの1人です。
何度もこのエピソードを観ているのですが
やはり毎回泣いてしまいます。
ホークガールが可哀想過ぎて....

何と言ってもホークガールが最後、メンバーにジャスティスリーグを脱退することを告げている最中のホークガールを見るワンダーウーマンの目....
あの目に私はイラっとしました(^∀^)
それにランタンやフラッシュ以外のメンバーにもっと別れを惜しめよ!とも思いました。
5年も仲間として一緒に戦ってきたメンバーなのに呆気ない...

これからもブログ拝見させて頂きます!!
更新頑張って下さい。

No title

tamakaiさま、 いつもありがとうございます。そうすると、バットケーブへの侵入者があのコインにつぶされるというのは、バットマンシリーズのお約束の一つみたいなものなんですね。
> 字幕ないとキツイ、マジで(苦笑)。
調子に乗って強気な事を書いてしまったのを、既に反省しています。第一シーズンの半分強を見終わったのですが、特にカドムス絡みと思われる部分で、肝心のやり取りが聞き取れていないようで、分からない部分が多いです。
どこかに字幕が落ちてませんかね?まあもっと心配しているのは、今利用しているサイトが突然閉鎖される事ですが。どう見ても、著作権とかは無視しているようなので。

☆ さま、訪問&コメントありがとうございます。
本当にこの急展開はびっくりですし、メインキャラクターがこうなるとは想像もつかないですよね。JLUで復活した後も、ワンダーウーマンとは微妙な関係が続いているようですし、一般人の彼女を見る目も仕方ないとは言え、かなり厳しいようです。

No title

>ホークガールの裏切り
 スタッフのインタビューや、声優のコメントをみたところ、この展開は予定通りで設定変更ではないようです。あちらの声優マリア・キャナルズも台本をみてびっくりしたとか。

>字幕
BDかDVDを買ってくださいとしか。
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