大学生数学基本調査」に関する報告書について

 先日書いた記事では、新聞報道されていた部分のみを取り上げていたのですが、日本数学会のホームページに概要版の報告書が載っていました。
(概要版) 日本数学会「大学生数学基本調査」に関する報告書
問題文自体は、こちらにあります。
大学数学基本調査
 問2-1,2の「重篤な誤答例」が、ネタだったら大いに笑えるんですが、何とも酷いものです。しかし大学の現場を知る人の話を聞くと、実際にこのレベルの答案、レポートが大量に出てくるようです。2-1の重篤な誤答のタイプ4にある、「三角と三角を足したら四角になるのと同じで・・・」などは、本当に「小一時間問い詰めたい」くらいの意味不明さですね。
2-2の重篤な誤答例のコメントにある「論理コミュニケーションの前提が崩壊している」という言い回しが秀逸で笑ってしまいました。「実際の答案の例」の特に後半のものは、まさに崩壊していますね。このレベルの答案を書く学生が20-25%を占めるB,C級私大は、講義が成り立っていないのではないでしょうか?
 こうやって見ていくと、マスコミが報じた「平均の意味が解らない」は、事の本質を突いていない、的外れの報道だった感が、余計にしてきます。おそらくこの報告書を読んだ記者自身が、事の本質を理解できていなかったのでしょう。

 もう一つ、数学会の今回の提言、いわゆる「ゆとり批判」の一つだと誤解している論調もあるようですが、これも勘違いです。「ゆとり教育」が相当な批判を受けた結果、現在の高校までの教育内容は(少なくとも受験校では)再び以前の詰め込み路線に戻っているようですが、提言内容:

中等教育機関に対して:充実した数学教育を通じ論理性を育む。証明問題を解かせる等の方法により、論理の通った文章を書く訓練を行う。
大学に対して:数学の入試問題はできるかぎり記述式にする。1年次2年次の数学教育において、思考整理と論理的記述を学生に体得させる。

はそれとははっきりと異なるものです。
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