THE PENISMAN (Webコミック)

 以前の記事で紹介した「ワンパンマン」と同様のWebコミックです。タイトルからすると下品な下ネタ漫画を想像しますし、実際に始めの数話は男根そのままの主人公と性具をモチーフとした怪人との戦いという相当におバカな展開なのですが、「立派なヒーローなのにその姿のために差別される主人公の心の葛藤」を中々うまく描いています。そして、主人公を「師匠」と慕うヒロインや怪人出身の仲間たちが加わるにつれて急激に話が深みを増し、強敵である人形屋の登場以降はヒーローものの王道展開となります。 THE PENISMAN
 同じ集団ヒーロー物の「ワンパンマン」と比べ、怪人の設定がかなり異なっています。「ワンパンマン」の怪人は基本的に「人間を害するもの」という位置づけですが、こちらの怪人はその姿によって子供時代からいじめや差別を受け続け、社会に居場所を失って「怪人会」に加わっている者が(特に性具系の下っ端には)多いようで、「悪」とは言いがたいむしろ純粋な人物も多いように思います。もちろん実際の彼らの行動は、一般社会にとって迷惑千万なのは間違いないのですが。ある意味で、こちらの設定の方が、アメコミのスーパーヴィランたちに近いかもしれません。一方で幹部クラスの怪人は、現実世界の色物系芸能人のもじりが目立ちます。「怪人会」が街中に立派なビルを構えているのも、あくまで地下組織であるワンパンマンでの「怪人協会」と大きく異なり、そのため「ヒーロー連盟」との抗争が、広域暴力団同士の抗争か何かのように見えてしまいます。

以降の記述は「ネタばれ」を含みます。
 ヒロインの沙智香の正体が第一部の最大のポイントであり、実は彼女の登場直後からさまざまな伏線が敷かれています。感想サイトを見ていると、中盤で彼女の父親が誰であるかを的中させたファンも居るのですが、ほとんどのファンにとっては驚愕の事実だったようです。沙智香の正体のヒントとなるシーンは、12-13話での怪人デカアゴとの戦闘で見せた身体能力の高さが最初ですが、むしろ16話でオナホールマンを一蹴りで頭から地面にめりこませてアナルビーズマンに「本当に人間か」と言わせたのが、後から見ると「正にその通り」な訳でした。その後もカニバルマンに襲われて入院した後でも異常に早く怪我が回復したり、最強クラスの怪人であるカニバルマンにも実力を評価されたりと、彼女が常人ではない事が暗示されています。そして何よりも高校の進路面接の場面での成績表や体操着の名前が、読み難いものの「武城」と書かれているのが解り、そこから父親の正体が判明します。ただ、彼女が父親の正体をまったく知らなかったようなのがかなり奇妙なのですが、彼は実際にはヒーローとの戦いには表立っては出ていないのでしょうか?TV報道されるのは「ヒーローが怪人を倒した事件」だけで、怪人がヒーローを倒した事件は報道されないので、最強怪人である彼の姿と名がTV報道された事はない、という可能性はありますが、それにしても「むしろ怪人会」という名前も聞いた事がなかったのでしょうか?単にそれが自分の苗字と結びつかなかっただけなのかな。
 一方でむしろまさしの方も、娘のヒーロー活動に全然気が付いていなかったのでしょうか。彼女のヒーロー願望自体は受け入れていたようなのですが、実際カニバルマンとの戦いでは死んでいても不思議でなかった訳ですから、娘を溺愛しているらしい彼が実際の活動を認めるとも思えません。しかし沙智香をヒーロー連盟にスカウトする時に、当然彼女の親から承諾を得るために「義」の二人組は自宅に行ったと思うのですが、まさしと会ったのでしょうか?実は母親のみが顔を会わせただけなのでしょうかね。どちらにせよ、第二部に入ってからは幾ら何でも「ジャスティスレディ」が自分の娘だとまさしが気づいていないはずがないとは思うのですが。逆に沙智香の方も「連盟幹部補佐」という地位からすれば、現在の怪人王についての情報が得られそうにも思いますが、真義が情報をシャットアウトしているのでしょうか。

 明示的には書かれていない設定ですが、ヒーロー連盟は一課から三課の長官、怪人会の方は3名の怪人王による集団指導体制が共に取られているようです。現時点でのヒーロー連盟のトップは、一課長官のアキシオ、二課長官の立川真義、三課長官の走野ション(パッションマン)であり、もっと以前のブレイブハートマンとウイザードマンの二人が長官だった時代にも、もう一人の長官が居たと思われます。(アキシオは「次期三課長官」と書かれているので、その時点では長官ではないはず。)
一方も怪人会は、むしろまさし、NIKKO、マスターミリックの3怪人王がトップですが、その中でもむしろまさしが最上位なのは確実で、残りの二人が上下関係があるのかそれとも対等なのかは不明です。もっと以前のエンブリオ時代には、最上位怪人王の彼女をむしろまさしと喰神凶(先代カニバルマン)が補佐する形だったと想像されます。
 ところでエンブリオが沙智香の母親では、という見方があるようですが、入院中の沙智香の発言からすると母親は通常の形で生きているようなので、エンブリオではありえません。ただ、あのエンブリオの登場のさせ方はいかにも何かありそうなので、実はエンブリオの妹が沙智香の母親(つまりエンブリオは沙智香の叔母)なのではと私自身は想像しています。
「喰神潰し」の真相も今の所謎のままですが、私の想像では人形屋メリィの回想シーンに一コマだけ登場した、彼女と喰神傷を引き合わせた人物が真犯人だと思います。なお、その傷(カニバルレディ)が剣豪マンを切ったシーンで口ずさんでいる「狂気者よ 人轢き殺せ・・・」は北原白秋の詩集「第二邪宗門」にある「円燈 飢渇」の一節であり、了(カニバルマン)の回想シーンで閉じ込められている彼に彼女が読んでくれた本も同じ白秋の「神童」です。
 ブレイブハートマンがペニスマンの父親なのではという説はかなり有力で、その場合ペニスマン父が息子のために書いたブレイブハートマンのサインは本物だった事になります。彼とウイザードマンの引退時期と怪人王エンブリオの死、さらに喰神潰しの時期が重なっているのかどうかはかなり気になる所で、もしそうなら当然相互に関係する事件だという事です。
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