太陽系近傍の褐色矮星

 Astro Artsに次のような記事が出ていました。
初めてとらえた、6光年先の褐色矮星の“天気図”
記事の中にも書かれているように褐色矮星は恒星というよりガス惑星に近い天体であり、「天気図」という表現が使われる事自体がそれを露に示しています。実のところ、褐色矮星が太陽系からわずか6光年程度という近傍で発見されていたというニュースそのものに、これまで気づいていませんでした。さっそく調べてみた結果、すでにWikipediaに記事がありました。
WISE J104915.57-531906.1
この記事には太陽系からの距離は6.52±0.49光年(英語版記事では6.52±0.07光年)とあり、どちらかといえば「7光年」の方が正しいような気がします。いずれにせよ、記事にもある通りCen Alphaの三重連星(プロクシマを伴星とみなして)とバーナード星についで、太陽系に三番目に近い恒星・褐色矮星系という事になります。

 ついでに褐色矮星に関していくつか書いておきます。
まず褐色矮星の定義ですが、中心で(軽)水素核融合を持続できるほどの質量はないが、重水素核融合を起こすだけの質量がある天体という事らしく、この定義による質量範囲はおよそ木星質量の80倍以下13倍以上となります。これより重い、従って水素核融合を持続できる星は赤色矮星と見なされ、逆に軽くて重水素核融合も起こせなくなると惑星と見なされますが、単独星の場合は自由浮遊惑星あるいは準褐色矮星と呼ばれるようです。以上は天体そのものの性質による分類ですが、形成過程によって惑星と準褐色矮星を区別する分類もあります。
褐色矮星のスペクトル型にはL,T,Yがあり、この順に表面温度が下がっていきます。ただしY型に関しては新しいスペクトル型として認めるかまだ議論の余地があるようです。褐色矮星の場合、基本的に中心での核融合反応が終わった天体のため段々と冷却中であり、そのため質量と表面温度(従ってスペクトル型も)とに直接の関係がありません。質量的には準褐色矮星であっても、表面温度がかなり高くてL型スペクトルの天体もあるようです。しばらく以前に発見された表面温度が100C以下の褐色矮星が、Y型スペクトルに対応すると思われます。
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